おっさんが振り返る人生における失敗 ~学校進路編~
今回言いたいことを、まず書いてしまう。
目的が無いなら大学行かない方がいい。
親の何気ない一言が、子供の考え方に影響を及ぼす事がある。
の2点である。僕の実体験に基づくことなので、「こういったケースもある」ってことで、興味があったら読み進めてほしい。
僕は、高校は進学校に進学した。
理由は「親の教育方針に従った」だけ。やりたいことがあったわけじゃない。
この時点で失敗だったな、と思う。
中学1年の中間テストで平均よりやや上程度の成績だった僕。そんな僕に放たれた父の言葉をよく覚えている。
「そんな成績じゃ国公立大学に行けない。中退して仕事に就け」
いま思い出すと中々酷い言葉だ。ちなみに、大人になってからこのことを父に話したところ、本人は覚えていなかった。隣で聞いていた母は覚えていたが。
父は自分が国公立大学の出なので、息子にも同じ進路を進ませたかったのだろう。
高卒はたいしたポジションに就けない、とでも考えていたのではないだろうか。
今の僕は社会に出て、高卒でも専門的な技能や資格を駆使して第一線で働いている人がいる事を知っている。
‥‥しかし、子供の頃の僕はそんなことを知らなかった。
高卒では良い仕事に就けない、という父の考えを鵜呑みにした。
そこがまず失敗だったな、と思う。
もちろん、すべて父の言葉のせいだとは思っていない。
自身では何も調べず、その言葉を鵜呑みにした僕にこそ問題があったと自覚している。
で、その言葉を鵜呑みにした僕は勉強した。結果、成績は良くなり、父の希望どおり進学校に通った。
けど、やりたいことは無かった。そしてそのまま高校三年生となる。
医者になりたいとか、何かの好きなことを研究をしたり、それに関する仕事に就きたい、とかも無い。
結果、国公立大学なら、入れるところならどこでもいいとか軽い考えで大学受験した。大学さえ出とけば就活に困らないだろうと思っていた。
僕が受かったのはある大学の工学部、生物化学工学科だった(今は他の学科と合併して無い)。
工学部というが機械いじりや電気関連の資格を得られるでもない。そんな学科だった。
そこで、進級さえできればいいや、といった具合で評価もぎりぎり合格判定ばかり。
んで、大学院には行かず(行けず?)、就職活動をした。
正直大変だった。
幾つかの不採用通知を受けた後採用してくれたのが、家から車で7時間ほどの、遠く離れた土地の畜産会社だった。
大学で学んだこと等一切関係の無い職場だ。
肉体労働のキツイ職場で、年間休日の少ない職場だったけど、先輩は良い人が多く結構充実していた。しかし、そんな職場を2年で辞めて実家に戻ってきた。2011年の大地震がもたらした心境の変化が大きかった。
その後就いたのが実家から通える地元の工場。
「頑張ればすぐ正社員になれます」と人事担当の言葉。‥‥すぐ正社員になれなかったのは僕のせいだろうか。
これが、何の目的も無く大学へ進学した人間の人生の一例。
もちろん同じ道を進んでも成功した人はいるだろうけど。
もしもなんてありえないけど、もし人生やり直せるなら、なんて考えてしまう。
高校は専門学校行って、電気なり、機械なり、情報工学なりの専門知識を身に着けて社会に出たいとか。
大学は私立でもよいから薬学部のへ入って薬剤師になりたいとか(就活してて、その待遇の良さに唖然)。
ともかく、ゴールを定めて進みたい。大学とかこだわらず、専門的な知識、技能が欲しい。
教えられたら誰でもできるような仕事を毎日こなしながら、そんなことを僕は考える。
もし身近な人の中に、年頃の子供がいる人がいたら、冒頭の言葉を投げかけたい。
「人として魅力が無いから成功しなかったんだよ(笑)」
とか言われたら身もふたもないから突っ込まないでほしい。心が折れる。