息子から見た熟年離婚のアラート
時々テレビで見かけるエピソード。
定年間近の夫婦。
仕事を辞めた後、家族サービスとして夫婦であちこちに旅行しようと計画を練る夫。
夫が定年を迎え、毎日家に居る夫を想像して気を滅入らせる妻。
最近、両親を見ていると他人事として見られない。‥‥最近よく母が前述のような愚痴をこぼすのだ。
母は父の事を嫌いなわけではないという。むしろ今でも好きだと思っているとの事。
それでも一緒にいると苦痛に思う時がある。一日中共に過ごす事には抵抗があるという。
傍から見ていると理由は解かる。
何でも母任せなのだ。出すのは口だけ ←これがストレスに乗法効果をもたらすから注意。母曰く、何もしないなら口も出すな、との事。それは納得。
「役所への届け出しといて」
「ふるさと納税やっといて」
「義母さんの面倒しっかり見て、大事にしてやれ」
「今度の旅行、ホテルの調べておいて」
「資産運用、○○が気になるから銀行に連絡して聞いてきて」
「首都高速乗るから、渋滞情報見といて」
等々。
そして、自分の意にそぐわないと、すぐ怒る。
「この書類じゃわからないんだけど。あんた、これでわかるの?」
「仕方が変わった?じゃあ調べればいいだろ」
「義母さんの扉開け閉めする音が五月蠅くて起こされたんだけど」
「まだホテル予約してないの?手遅れになったらどうするの?」
「こんな説明じゃわからない。○○の事聞いてきて」
「あんたの指示した道、渋滞してるんだけど」
意にそぐわないことがあると些細な事で怒り出す。
ご飯の量が多いor少ない。
旅行中、歩くのが遅い。
無許可でエクササイズに通う。
問いに対する反応が悪い。自分の求めた返答ではない。
で、機嫌が悪くなると無視が始まる。酷いと4日近く続く。
(無視をするのに食事は食べにダイニングにやってくるのはどういった心境なのだろう)
これが何十年も続いてきたという。
時々、
「お父さんといると気疲れがひどい」
とこぼす母。たしかに、怒られないように一言一挙に気を遣ってたら気が休まらないと思う。
父の勤務時間が母にとっての休憩時間。
もし、父が定年退職したら?
考えたら気が滅入っても仕方がない。
父は母と一緒に居たがる。けど、些細な事で怒り出す。好きなんだか、嫌いなんだか…。
僕は極力、両親に熟年離婚はしてほしくないと思っている。
けど、母がもしその決断をするなら、止めようとは思わない。
この状況が悪化したら正直、現実味が帯びてきそうだけど、そうならないよう願うし、母のストレスが爆発しないようケアはしている。
他の一般的な家庭の夫はどんな感じなのだろう?
夫の日常の態度行動が妻に負担となっている場合、夫はそれに気づいているのだろうか?
自分は大丈夫。その根拠はどこから来るのだろう。
職場の知り合いが、子供が自立した直後に離婚届を突き付けられたらしい。
帰ると光も音も無い、暗く静かな家の中。それがものすごく寂しいという。
そんな結末を迎えたくないなら自分の都合ばかり押し付けず、日頃から気遣わないとね。
気をつけなはれや!
(あの知り合い、某芸人にそっくりなんだよなぁ)